印刷に適した画像解像度を解説!オフセット印刷や大判印刷に必要なdpi

オフセット印刷や大判印刷
適した画像解像度を、
グラフィックデザインの
知識や技術を活かし、
アーティストとして活動する私の視点から
分かりやすく解説します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

印刷における最適な画像解像度

結論から言うと、
印刷における最適な画像解像度の目安は
以下の通りです。

印刷における最適な画像解像度の目安
-オフセット印刷の場合-
・350dpi

-グレースケールの場合-
・600dpi

 

-モノクロ2階調の場合-
・1200dpi

 

-大判印刷の場合-
・150〜200dpi

印刷における最適な画像解像度は、
出力する用紙サイズによって
変わってきます

解像度は高ければ高いほど
良いという訳ではありません。

むやみに高い解像度にしてしまうと
読み込みに時間がかかり、
作業効率が悪くなってしまいますし、
出力機器の性能が追いつかず
きれいに印刷されません。

パソコンのモニターでは一般的に
解像度が高いものでも
72〜96dpiまでしか
再現されないため、
パソコンのモニターでは
きれいに見えていた画像でも
印刷には適さないことがありますので、
用途に合わせて設定することが大切です

画像解像度について
詳しく解説してゆきます。

 

画像解像度とは

画像解像度とは、
写真などがもつドット(ピクセル)が
一定の領域(1インチ)にどれだけあるのかを
表したものです

画像解像度は、
「dpi」という単位で表されます。

 

画像解像度が高い場合

画像解像度が高い場合、
きめ細やかで鮮明な画像になります

 

画像解像度が低い場合

画像解像度が低い場合、画像は粗く、
ギザギザして見えます

ちなみにこのギザギザは、
「ジャギー」と言います。

もともと低い解像度の画像を
いくら高い解像度に変換しても
画像の質は改善しません。

画像解像度は下げることはできても、
上げることはできないということを
覚えておきましょう

 

オフセット印刷に適した画像解像度

通常のオフセット印刷、
すなわち自然な写真の印刷で
使用する画像解像度は、
出力サイズ原寸で350dpi
と覚えておきましょう。

写真集など高品質な
グラフィック作品を制作する際は
350dpi以上の解像度の
データが必要になる場合もありますが、
通常これだけあれば十分
きれいに印刷できます

 

オフセット印刷とは

 

オフセット印刷とは、
現在の印刷方法の主流として用いられる、
印刷の版面に凹凸がない、
平版印刷の一種です

一度ゴムブランケットに
転写してから印刷を行うため、
紙と版が直接触れることなく
印刷することができる印刷方法です。

版が傷みにくく、大量に印刷しても
鮮明な仕上がりになるため、
商業出版からパンフレットまで
幅広く使われています

 

白黒印刷に適した画像解像度

白黒印刷を行う場合は、
画像解像度を少し高めに設定します

解像度を少し高めに設定することで、
白と黒のみの表現になったことで
エッジ部分がギザギザと
目立ちやすくなったのを滑らかに
再現することができます。

 

グレースケールの場合

 

一般的にグレースケールで印刷する場合は、
600dpiが推奨されています

 

グレースケールとは

 

グレースケールとは、
白と黒の中間色である、
グレーの濃淡を254階調で表したものです

写真やイラストを美しく
印刷したい場合に選択しましょう。

 

モノクロ2階調の場合

 

モノクロ2階調で印刷する場合は、
1200dpiが推奨されています

 

モノクロ2階調とは

 

モノクロ2階調とは、
画像を白と黒の2色(2階調)のみで
表したものです

文字や線画を美しく印刷したい場合に
選択しましょう。

 

大判印刷に適した画像解像度

ポスターやビルボードなど
大判の印刷物の場合は、
150〜200dpiまで解像度を低くしても
画質は十分です

遠くから離れて見るため、
写真の内容によっては100dpiでも
大丈夫なものもあります。

むやみに大きな解像度の画像を使い、
データを重くしないようにしましょう

反対に、近くで見ても
きめ細かい再現を求められる場合には、
300dpi以上が必要な場合もあります。

その場合は印刷会社とも
相談してみましょう。

実際に印刷してみないと
分からないことはとても多いです。

本番の印刷を行う前に部分的で良いので、
サンプルを印刷して確認してみることを
おすすめします

 

画像解像度を扱うコツ

Photoshopの
[イメージ]→[画像解像度]で
再サンプルのチェックを外し、
画像解像度を350dpiに変換

Illustratorや
Indesignに配置し、
拡大をしないことで、
解像度不足を予防することができます

印刷用の画像解像度は基本的に、
原寸で350dpi以上が推奨なので、
画像を拡大さえしなければ、
350dpiよりも解像度が
低くなることはありませんので、
覚えておくと便利かと思います。

 

参考

画像解像度について
分かりやすく解説されている動画です。

参考になると思いますので、
ぜひ見てみてくださいね。

 

まとめ

どれだけ作品自体が素晴らしくても、
画像解像度が足りないと、
作品全体のクオリティを
下げてしまうということに
繋がりかねません。

画像解像度は、
作品の完成度に大きく影響を
与えるものですので、
適切な解像度を知っておくことは
とても大切です。

参考になれば幸いです。