講評とは何か分かりやすく解説!講評のコツ・やり方/良い講評の仕方/講評と総評の違い

講評とは何か、
講評のコツ・やり方
グラフィックデザインの
知識や技術を生かし、
アーティストとして活動する私の視点から
分かりやすく解説します。

講評の種類や違い、
良い講評を行うために指導者が
心がけるべきことなど、
講評にまつわるあらゆる疑問を
解消していけたらと思います

ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

講評とは

講評とは、
指導的な立場から説明を加え、
理由を明確にしながら
作品の良い点、悪い点を指摘することです

 

講評の目的

講評の目的は、さまざまな意見を聞くことで
制作者が視野を広げることにあります

制作者が改めて自分の作品の良さに気づき、
その良さを更に伸ばしてゆくことや、
作品制作における自分なりの考えを
確立することを目的に行います

 

講評の主な種類

講評には主に3つの種類があります。

 

中間講評

 

中間講評は名前の通り、
作品制作の途中で行うものです

指導者は制作者一人一人に対し
講評を行います。

中間講評をせずに最終講評を
行うこともありますが、
制作の進行状況を指導者が把握し、
制作者が現状で悩んでいることを
共有するためにも、
中間講評を挟むことは大切です。

制作者は指導者と共に、
作品の完成に向けて
どうしてゆくべきかを考えます。

 

最終講評

 

最終講評は、作品制作の最終日に行います

中間講評と同様に、指導者は
制作者一人一人に対し講評を行います。

 

総評・全体講評

 

総評や全体講評は、
例えば卒業制作など、
複数人が同じテーマで、
個々に制作を行なった際などに
プロジェクト全体を振り返ることを
目的に行います

制作者一人一人に対して講評を行う
最終講評とは違い、複数人に、
プロジェクト全体に向けて行います。

総評や全体講評は大抵の場合、
最終講評が終わった後に行います。

 

講評のやり方・流れ

まず初めに、制作者が
一人一人決められた時間の中で
自身の作品のプレゼンを行い、
コンセプトやこだわり、
作品を制作する上で悩んだり
苦労した点などを話します。

その後制作者に質問をしたり、
コミュニケーションをとりながら
指導者が作品に対する講評を行います。

感情や好みでの評価になることを防ぐため、
あらかじめ「技術」、「表現」、
「制作のプロセス」など、
いくつかのカテゴリーを設けておき、
点数を付けるなどして評価します。

制作者からの講評に対する質問や
感想に答え、今後の課題を
明確にできたら講評は終了です。

 

良い講評のために指導者が心がけること

 

講評の空気感

 

講評では、制作者が萎縮せず、
素直に考えていることを発言できる
雰囲気を作ることが大切です。

制作者が正直に考えていることを
話してくれることで、指導者は
作品や制作者を理解することができ、
より深く有益なアドバイスをできる
可能性が高まります。

ある程度の緊張感や距離感を
保つことは大切ですが、
お互いに歩み寄り、対等な気持ちで
講評するよう心がけましょう

 

目に見えない点の評価

 

作品の技術などの
目に見えやすい点に比べると、
作品の完成形の奥にある思考や
プロセスなどを評価することは
難しい傾向にありますが、
そういったところこそ大切に
評価しましょう。

小手先の技術を教えるのではなく、
土台をしっかりと固め、
作品を組み立ててゆく力を
身につけられるような指導を
行うことが大切です

 

作品の良い点・悪い点を指摘する際に気をつけること

 

作品を生み出し表現する制作者にとって、
作品は自分自身そのものと
言えるくらいに大切なものです。

講評の際の指導者の言葉が原因で
ショックで何日も考え込み、
立ち直れないなんてことも実際に
あるくらいに作品の評価は制作者の
メンタルと密接に関わっています。

作品の悪い点を指摘する際は特に、
言葉選びが重要です。

一貫した基準のもと理由を明確にしながら、
なるべく分かりやすい言葉で
話すよう心がけましょう

講評では制作者自身も知らなかったような
作品の魅力を引き出せると最高です。

 

まとめ

作品の講評で一番大切なことは、
制作者に寄り添う気持ちを
忘れないことです。

芸術の評価とはとても難しいものですが、
あまり複雑に考えすぎず、
一定の基準を元に、理由を明確にしながら、
あなたの視点から話せる限りのことを
話しましょう。

参考になれば幸いです。