イラレでカーニングする方法やコツを解説!文字詰めの基礎・基本【カーニングとは何か】

Illustratorで
カーニングする方法・コツを、
グラフィックデザインの
知識や技術を活かし、
アーティストとして活動する私の視点から
分かりやすく解説します。

この記事を読めばカーニングの
基礎知識はバッチリです

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

カーニングとは

カーニングとは、
隣り合う2つの文字の間の間隔を
調整することです

個々の文字の空きを調整し、
数学的ではなく視覚的に均一な字間を
作り出すことを目的に行います。

 

カーニングが必要な理由

引用:細山田デザイン事務所著
『誰も教えてくれないデザインの基本』
(株式会社エクスナレッジ、2018年)

カーニングは読みやすい文章にしたり、
美しい印象を与えるために必要な作業です

文字を打ち込んだだけで
何も調整を施していない場合、
つまり「ベタ組」をしただけでは
字間が広くなりすぎてしまったり、
詰まりすぎてしまう場合があります。

ベタ組とは、字間調整をせず
文字同士(仮想ボディ同士)を
隙間なく並べて組むことです。

カーニングをするかしないかで、
作品の完成度は大きく変わりますので、
読みやすい文字組をするためには、
「字間」や「行間」を意識して
文字を組む必要があります

 

イラレでのカーニングのやり方

Illustratorを開き
文字を打ち込んだら、
文字パレットを表示します。

打ち込んだ文字の字間の調整を
行いたい箇所にカーソルを当て、
V/Aと書かれたボックスの上下の矢印を
クリックすることでカーニングを
行ってゆきます。

上向きの矢印をクリックすると字間が広がり、
下向きの矢印をクリックすると
字間が狭まります。

数値を直接打ち込むことで
字間の調整を行うことも可能です。

 

カーニング基礎テクニック

 

カーニングをする上で必ず
意識するべき項目をまとめました。

 

ひらがな・カタカナ・漢字

▲ベタ組の状態では、
漢字は字間が詰まりやすく、
ひらがな・カタカナは
広がりやすい傾向がありますので、
調整が必要です。

 

アルファベット

▲ベタ組の状態では、アルファベットは
字間がバラバラになりやすい傾向があるので
意識して調整しましょう。

 

ベースライン

▲文字のベースライン(高さ)
を意識しましょう。

下がって見える文字などは
引き上げるなど調整しましょう。

 

縦のライン

▲ベタ組の状態では、縦のラインが
揃っていないことがあります。

定規機能で確かめながら
調整を行いましょう。

 

記号

▲ベタ組の状態では、
記号は字間が極端に狭まったり
広がったりしやすい傾向があります。

意識して調整しましょう。

 

フォントの大きさを変える

▲一番伝えたいキーワードが伝わるよう、
重要度別にフォントの大きさを変え、
メリハリのある組み方をしましょう。

 

読みやすさとカーニング

普段意識していないと
気付かないことも多いですが、
カーニングは私たちの読みやすさや
認識に大きく影響しています

細かい作業ですが、人間の感覚というのは
物凄く敏感で、ほんの少しのズレも
違和感として感じ取ってしまいます。

「揃っていない」ことは時に
「不安定」な印象を与えてしまうのです。

カーニングは、あなたの活字への姿勢と
経験の象徴としても映りますので、
意識して行ってゆきましょう

 

自動カーニングとレンジ・カーニング

自動カーニングや
レンジ・カーニングと呼ばれる
カーニング方法があります。

自動カーニングはその名の通り
設定をすればコンピューターが
自動的にカーニングを行います。

レンジ・カーニングは
文字列のレンジ(範囲)を選択して
カーニング値を適用します。

どちらの方法も下準備として
行う分には良いですが、
それだけでは不十分なため、
目視での調整も必要です

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こちらの記事では、自動調整機能だけでなく、
目視でも調整を行う必要がある理由を
YouTubeのロゴを例に解説しています。

文字組の基本をまとめましたので、
こちらもぜひ読んでみてくださいね。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

小さなことですが、
カーニングをするかしないかで
作品が与える印象は大きく変わります。

文字も作品の一部だという
意識を持って制作してゆけると良いですね。

参考になれば幸いです。

 

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